新築マンションの価格が高騰する中で、私が選んだのは「立地の良い中古マンションを購入してフルリノベーションする」という道でした。当初は、古びた内装や使い勝手の悪そうな間取りに不安を感じていましたが、いざリノベーションの計画が始まると、その自由度の高さに圧倒されました。当初の予算では、水回りの交換と壁紙の張り替え、いわゆるリフォーム程度の改修を考えていたのですが、建築士の方と打ち合わせを重ねるうちに、せっかくなら自分のライフスタイルに合わせた唯一無二の空間を作りたいという欲求が芽生えてきたのです。結局、壁をすべて取り払うスケルトン状態にしてからのリノベーションに踏み切りました。最もこだわったのは、リビングの広さと光の採り込み方です。以前の間取りでは、細かく仕切られた部屋がいくつもあり、窓からの光が奥まで届かない暗い印象でしたが、リノベーションによって開放的な大空間へと生まれ変わりました。また、趣味の自転車を置ける広い土間を作ったり、キッチンをリビングの主役となるオープンカウンターに変更したりと、既製品のマンションでは決して得られない満足感を手に入れることができました。もちろん、工事中は解体後の予期せぬ配管トラブルや予算の調整など、リフォームに比べてはるかに多くのエネルギーを必要としました。しかし、完成した住まいに足を踏み入れた瞬間の感動は、それまでの苦労をすべて吹き飛ばすほどのものでした。住み始めて実感したのは、リノベーションとは単に見た目を綺麗にするだけでなく、自分の動作や習慣に家を合わせる行為だということです。スイッチの位置一つ、棚の高さ一つをとっても、自分にとって最も使いやすいように設計されているため、日々のストレスが驚くほど軽減されました。もし、あの時リフォームだけで妥協していたら、これほどの愛着は持てなかったでしょう。古い建物の趣を活かしつつ、最新の設備と自分だけのデザインを融合させた今の住まいは、私の人生において最高の投資となりました。中古物件という素材に自分なりの息吹を吹き込み、新しい物語を紡ぎ出すリノベーションという体験は、これから家を構えるすべての人にお勧めしたい素晴らしい冒険です。
中古マンションを自分好みにリノベーションした私の体験記