家を建ててから早数年、ふとリビングの網戸を見ると、隅の方に小さな穴が開いているのを見つけました。最初はシールタイプの補修材で凌いでいましたが、次第に網全体が色褪せ、風が吹くたびにわずかにバタつくのが気になり始めました。業者に頼もうかとも考えましたが、インターネットで調べると自分でも意外と簡単にできるという記事を多く目にし、思い切って週末に一人で挑戦してみることにしました。土曜日の午前中、意気揚々とホームセンターへ向かい、必要な資材を揃えました。網のロールを手に取ると、メッシュの細かさにいくつか種類があることに気づき、小さな羽虫の侵入を防ぎたいという思いから、少し細かめの二十四メッシュのブラックを選びました。自宅に戻り、いよいよ作業開始です。まずは網戸をサッシから外すのですが、これが意外と重労働でした。外れ止めのネジを緩め、慎重に枠を持ち上げると、ようやく床に寝かせることができました。古いゴムを引っ張り出すと、真っ黒に汚れたゴムが蛇のようにズルズルと出てきて、長年の汚れを実感しました。溝の掃除を済ませ、新しい網を広げたものの、一人で網を抑えながらゴムを転がす作業は想像以上に手こずりました。最初は網が斜めになってしまい、一度入れたゴムを再び引き抜くという二度手間も経験しました。しかし、二辺目、三辺目と進むうちにローラーの使い方のコツが分かり、網が綺麗に張っていく様子を見るのが楽しくなってきました。四辺を終えて余った網をカッターで切り取る瞬間は、まるで職人になったかのような気分でした。全てを終えてサッシに戻し、窓を開けてみると、新品の網越しに入ってくる風は心なしか以前よりも涼しく、視界も驚くほどクリアになりました。ブラックの網は外の景色が鮮明に見える反面、部屋の中からは網戸があることを忘れてしまいそうなほどです。かかった費用は材料費だけで済み、何より自分の家を自分の手でメンテナンスしたという誇らしさが、その日のビールを格別に美味しくしてくれました。小さな穴から始まったリフォームでしたが、この経験を通じて家への愛着がさらに深まった一日となりました。