住まいの印象を大きく左右する床は、経年劣化によって傷や汚れ、きしみが目立ってくるものです。そんな時に検討するのが床の張り替えリフォームですが、その工法には大きく分けて二つの種類があることをご存知でしょうか。それが「重ね張り工法」と「張り替え工法」です。それぞれの特徴を理解することが、最適なリフォームプランを立てるための第一歩となります。まず「重ね張り工法」は、その名の通り、既存の床材の上に新しい床材を重ねて張る方法です。この工法の最大のメリットは、工期が短く、費用を抑えられる点にあります。古い床を解体する手間と廃材処分の費用がかからないため、比較的リーズナブルかつスピーディーにリフォームを完了させることができます。特に、既存の床の状態が良好で、下地に問題がない場合に適しています。しかし、デメリットも存在します。床が新しい床材の厚み分だけ高くなるため、部屋の入口に段差ができてしまったり、ドアの開閉に支障が出たりする可能性があります。そのため、敷居との高さ調整やドアの下部をカットするといった追加工事が必要になる場合もあります。また、床下の状態を直接確認することができないため、もし下地に腐食などの問題が隠れていた場合、根本的な解決にはなりません。一方の「張り替え工法」は、既存の床材をすべて剥がし、下地から新しく作り直した上で、新しい床材を張る方法です。この工法のメリットは、床下の状態を直接確認し、必要であれば下地の補修や補強、断熱材の追加といった根本的な改善が行える点です。床のきしみや沈みを根本から解消したい場合や、築年数が古い住宅のリフォームにはこちらの工法が推奨されます。床の高さが変わらないため、バリアフリーの観点からも優れています。デメリットは、解体作業が伴うため、重ね張り工法に比べて工期が長くなり、費用も高額になる点です。どちらの工法を選ぶべきかは、現在の床の状態、予算、リフォームに求めるものによって異なります。見た目を一新したいだけであれば重ね張り、床の根本的な問題を解決して長く安心して暮らしたいのであれば張り替え、というように、目的を明確にして専門家と相談することが重要です。
床張り替えリフォームの工法と基礎知識