マンションのリフォームを考える際、内装や設備を一新する「全体リノベーション」は、新築のように生まれ変わらせる魅力的な選択肢です。今回は、マンション全体リノベーションの具体的な事例とそのポイントをご紹介します。築30年のマンションを購入したA様ご夫婦は、老朽化した設備と使いにくい間取りに不満がありました。そこで、予算800万円で全体リノベーションを決行。まず、独立していたキッチンとダイニングの壁を撤去し、広々としたLDKに変更しました。これにより、家族が自然と集まる開放的な空間が実現。フローリングは温かみのある無垢材を選び、壁には調湿効果のあるエコカラットを取り入れ、快適性も向上させました。水回りは、お風呂、トイレ、洗面台を全て最新のものに交換。特に浴室は、サイズアップしてゆったりとリラックスできる空間に。収納面では、廊下にウォークインクローゼットを新設し、各部屋にも造り付け収納を設けることで、収納不足を解消しました。デザインは、北欧モダンをテーマに、シンプルながらも温かみのある色合いで統一。照明計画も工夫し、間接照明を多用することで、夜は落ち着いた雰囲気を演出。工事期間は約2ヶ月半かかりましたが、最終的には新築同様の住み心地と、家族のライフスタイルにぴったりの理想の住まいが完成しました。全体リノベーションは、費用はかかりますが、間取りやデザイン、設備の全てを自由にカスタマイズできるため、住む人のこだわりを最大限に反映できるのが最大の魅力と言えるでしょう。